次の日、優衣が心配そうな顔で美羽を覗き込んだ。


「だいじょーぶ?目、真赤だけど」


「ねっ眠れなくてあはは………」


「ふーん。勉強しすぎ?」


「まっまあそんなところかな」


曖昧にごまかしていると、ふぃっと塀の向こう側から瀬田が現れた。


ひぃっと美羽は声を上げる。


「おっ瀬田君!っはよー!………って美羽!?どこ行くの!」


「きょっ今日当番だったんだー!先行くねー!」


ボルトも目を見張るスピードで美羽は駈け出した。


合わせる顔というか、どんな顔をして挨拶をすればいいのかわからなかったからだ。


同じクラスだということを改めて呪った。