ここで優衣は初めて不安を覚えた。 自分がプリンを食べたいと言ったから。 美羽のために瀬田を誘ったから。夏目の動向を許可したから。 後々彼女は後悔することになるのである。 「………チェックだな」 夏目は意味ありげにそうつぶやいた。 口の中はカルメラの苦い部分を意識しているように強く味を出していた。