ウェイトレスが来て4人分の注文を聞いた。
好奇心に満ちた瞳で見られていてどうにも落ち着かない。
そう思ったのは美羽と優衣だけらしく、男子連中は石像に見られているのと同じように気に掛けない。ここが男女の違いとなのかな、と優衣は思った。
「私はプリンねプリン!」
いま目の前にあるプリンを先ほど優衣は注文した。
「どのプリンなの?イチゴとかチョコとかカスタードとかあるけど」
美羽は教科書ほどのメニューを凝視し、優衣に教えてきた。
「普通のプリンよ!ほかのプリンなんて邪道邪道!」
優衣は鼻息荒く美羽に言い返した。
それに夏目が眉を吊り上げ腕を組んだ。
「はぁ?何言ってんだ。ノーマルなんてスーパーにでも売ってんだろ?こういうたけぇとことかでは美羽の言うアブノーマルな奴頼むべきじゃねぇか」
すべて美羽に合わせる夏目に言われても………と優衣は内心肩をもんでいた。


