「衣いい感じ………ねぇ美羽ー。今日さ」


優衣が甘えた声を出した。


きたか、と美羽は内心で肩をすくめた。


「はいはい。どっかのカフェ行こうね」


「やったー!ありがとう美羽!」


箸を振り回して歓喜する優衣に、美羽はあきれたため息をついた。


嫌っていったら数日は口きいてくれない癖に。


甘味に関してはうるさくワガママな友人に、彼女は振り回されっぱなしだった。


近頃はなれてきてか、あまり嫌だと思わなくなった。


慣れって怖いな、とつくづく思うのであった。