唇が開かれた時間は短い。
ならば短い言葉なのだろう。
と、たたき起しても寝起きの頭は単純な推理しかださない。
めったに音を発しない彼が自分だけになんと言ったのか、気になる。
これって恋なのか?美羽は茫然と思う。
一度も話したことすらないのに?
目があっただけで恋に落ちるなんて
そんな乙女チックなことが現実にあれば、この世は乙女だけになってしまう。
だったらなんなのだ、と問われても言葉に詰まってしまうのだが。
ふわぁ~と大きな欠伸をした瞬間
「あっ!瀬田君だ!」
優衣が歓喜の声を上げた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…