瀬田はふぅっと微笑んだ。
ドキッと美羽から擬音語が飛び出した気がするが、病に冒されてる瀬田は頭痛と戦っていたので、気づくことはなかった。
堺は美羽にニタニタ笑いかけ、瀬田に向き直った。
「で?彼女たちの最高傑作は食べるの?」
料理ができない彼女は、まるで自分が作ってやったと言わんばかりに、ある胸をそらした。
「………もう少ししてから」
今は体が熱く、食事がのどに入るとは思えない。
猫舌でもある彼が、熱々最高傑作が食べれるわけもないし。
目の前がかすんできたので、再びベッドに倒れこもうとした瀬田に、鋭い殺気が襲いかかった。


