「私が呼んだのよ」 颯爽と次に出てきたのは、マネージャーの堺。 彼女は銀縁眼鏡を押し上げ、不敵にほほ笑んだ。 「私が心配して様子を見に来てあげようとしたら、あなたの部屋の前でうろうろしてる不審………おっとこの二人がいたから入れてあげたのよ」 眼鏡と同じ銀色の合鍵を見せつける。 「そしたら甲斐甲斐しくお料理なんてし始めて………特にそこのロングの子。一生懸命だったわよ~?」 堺はニヤリと美羽を見やった。 美羽は恥ずかしそうに堺から視線を外した。 「………そう………ありがとう」