眠れなかったのはあの瞳のせいだ、と被害者美羽は思っている。
すべてを見透かすような純粋な瞳。
目をつぶるたびにあの大きな目が自分を凝視しているのに、どうやって眠れというのか。
異常だとは自分でもわかっているのだ。
だがわかっていても体がついていかない。
何を思い、何を考えているのか気になって仕方がない。
それよりも
「………何て言ったのかなぁ」
「え?1時間目は国語だねって言ったんだよ!」
的外れな回答をする優衣を無視して、鈍ってる思考回路をたたき起す。
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