「え!?はやっ!」 何時間も悩んでいた美羽を軽く超越し、わずか1分足らずで返信が返ってきた。 着メロは1時間ほど悩んで決めた。瀬田の歌であることは決めていたのだが、いい曲が多すぎてなかなか決めれなかったのだ。 素早く手を伸ばし、受信ボックスを開く。 一番上に瀬田 奏という文字がいやに光って見えた。 最高潮に達した心臓のまま、メールを開いた。 『こちらこそ』 絵文字もデコメもないシンプルな一言だったが、じわじわと温かさがにじんでくるようだった。