「ちょっ調子乗りすぎたかも………」
黄色で統一された部屋で、美羽は恥じらっていた。
やわらかなベッドに腰掛けながら、どきどきと膝に置いている携帯を見下ろした。
無機質な光沢を放っている携帯は、「どうしたどうした」と美羽に挑発してくるようだ。
「めっメールとかしたほうがいいよね」
少しの前の帰り道。
瀬田にメールアドレスを聞いた美羽に、彼はあっさりと答えてくれた。
懐からシルバーのなんの飾りけもない携帯をだし、少しいじくった。
そして無表情で美羽に向かって突き出した。
『………あっ電波受信?』
彼は眼をそらさずこくりと頭を下げた。