「………当たってる」 ぽつりと漏らした。 「やったっー!次々!」 「………△ABCにおいて,a=bならば∠A=∠B……… a>bならば∠A>∠B………」 「わっワンモア!」 必死で食らいついてくる美羽に、瀬田は表情を変えた。 「………え」 勢いを急ブレーキにかけ、美羽は硬直した。 まさかあの表情がみられるとは思ってもいなかったからだ。不意打ちだ。 中庭の時の光景をなぜか思い出した。