「おい瀬田!昨日のサッカー見たか?」


「………見てない」


「なんだよ~!みろっつっただろうか!」


ぐいぐいと首を絞められている瀬田は無表情で唸った。


それを面白そうに笑いながら観戦する男子生徒。


騒いでる瀬田たちを、優衣は眉をしかめて酸っぱい顔をした。


「何か急に人気者だね瀬田君………」


「そうだね………」


迷音をコテンパンにしてから数週間。


敬意を払った男子生徒は、見向きもしなかった瀬田と懐くように仲良くなっていた。