「じゃ、悪いけど俺、これから部活行くから。今さっき入部届け出してきたところでさ」
ええ!一緒に帰れないんだぁ…。
って、よく見たらミヤケ君、思いっきりそれらしい服装でした。
「えっと、サッカー部に?」
「あれ、よく分かったね。俺、そんなにサッカーっぽいかな?」
いやいや、サトコに聞いたのです。とは言わず…。
「うん、サッカーって感じするよ~」
「ありがとう、嬉しいな。俺、サッカー好きだからさ」
ニヤリッ。
「じゃ、そろそろ行くよ」
「あ、ちょっと待って。最後に一つ聞いていい?」
「え?何かな?」
「な、なんで私の名前覚えててくれたのかな~?なんて」
「あ、授業中、先生に何回も注意されてたでしょ。それで」
……ま、まあ事実かぁ。
「わ、分かった。ありがとう!部活頑張ってね」
「うん。じゃね、恵衣ちゃん」

