コイ ノ カタチ

私は二人に今の連絡先をメモして渡した。


「あれ? あの部屋にはもう住んでないんだ?」



圭吾がいなくなってふさぎこんでいた私を心配して、二人はよくあの部屋に来てくれていた。



「仕事が忙しくなり始めた時に引っ越したの」




「……真央にさ、ずっと聞きたいこと、あったんだけど」


「え?」


連絡先を書いたメモから顔を上げた紗依子は、少しだけ真剣な顔をしていた。