「五月義隆殺害の真犯人を知った私達を殺すのですか?」

山崎生徒は単刀直入に訊いた。

「いや、お前達には恨みはない。それに、殺した後の言い訳が思いつかない…」

「青山さん、私は五月には恨みはありますが、あなたには恨みはありません。あなたが五月を殺したことは内緒にしておきます。秋山に罪をなすりつけましょう」

真由美が言った。

「すまない。感謝する。これは少ないが礼金だ」

と言うと、青山は鞄の中から何かを取り出した。


それはスタンガンであった。

真由美と山崎生徒は声を出すまもなく、体中に電気を流された。

意識が朦朧とする中で青山の声が聞こえてくる。

「お前達には悪いが、死んでもらう。自殺に見せかけてな。俺がゲイだということ、俺が五月を殺したことを知ってしまったことを後悔するんだな」

「くっ…。真由美先生、大丈夫ですか?」

「……」

「相棒は気を失ったようだな。じゃあ、お前だけに聞かせてやろう。河合亜美を殺ったのも俺だよ」