しばらく続いた、沈黙。
「‥ぶっ!」
破ったのは不良保健医
「いやー、お嬢さん名前は?」
「あ、山科 歩と申します!」
「歩ね、面白いね。気に入った」
そう言ってお嬢さんに近付いたかと思うと笑いながら肩をバシバシ叩いた
いきなりの展開で、固まってるお嬢さん
「俺、真弥んとこに用あっからよ〜。
とりあえず鍵、閉めてっからごゆっくり〜」
ニヤニヤ笑いながらヒラヒラ手を振る野郎に靴を投げつけてやった
凌央が保健室のドアを開けて閉めて鍵かけて、ペタペタって足音も聞こえなくなるとまた保健室の中は静かになった
どうしよう、どうしよう
とりあえず気まずい気まずい!
「‥あー」と口を開きかけると
「サナが、羨ましかったです」
お嬢様が口を開いた
「学校に毎日行けて、友達や先生の皆様と仲良く過ごされて。その間私はずっとお屋敷の自分のお部屋で退屈してました」
「あ、ま まあ‥」
何て言えばいい?
何も言えるか、バカ!
「私は、サナと一緒に行けたならと何度も思っておりました」
そりゃそうだ。
俺だって毎日24時間な勢いで考えてたよ
「今日から外に出られて‥
嬉しいです!」
うん…知ってるよ



