『おい…テメェらいい加減にしろよ…』
「あぁ?誰に言ってんだテメェ!!」
『オメェらに言ってんだけど?』
「ダチがやられて頭どうかしちまったか?」
『そんな奴ダチでも何でもねぇから』
突き飛ばされた佐野を一瞥し、言葉を放った。
「捨てられちまったなぁ(笑)」
「ざんねーん(笑)」
次々に罵声を浴びさせてゆく男たち。
『けど!!』
さっきとはうって変わって、声を張り上げた。
『けど…ソイツはアタシの大切な人のダチだ。だから…テメェ等を許さねぇ!!』
「女のお前に何ができんだよ」
男たちはケラケラ笑っている。
『やってみるか?』
望夢は片方の口角を上げてみせた。
その言葉に男たちの顔から一瞬にして、笑みを消した。
「女が調子こいてんじゃねーよ!」
男が望夢に殴りかかろうとした。
が、
「…っ!」
倒れたのは、男のほうだった。
腹に蹴りを喰らった男は、その一撃で気を失ってしまった。
「お、おい行くぞ!」
焦ったように、1人が言うと男たちは、急いで逃げて行った。
