『お、おま……嘘だろ!?』
《ホントだよ…今何時だと思ってんだよ!!》
『な、何時だよ…』
恐る恐る訊いてみる。
《んー何時だろっ!?テヘッ》
『何がテヘッだよ!バーカ!あと…佐野…テメェ、後で覚えとけよ』
低い声で呟いた。
《で、でも遅刻ってのは本当だぜ!!!》
佐野は焦ったように早口に言った。
『時間分かんねぇのに何で遅刻って分かんだよ!!』
《だぁって、俺が家出て来たの9時過ぎだもん♪》
『ヘェー9時過ぎかぁ………ってはぁぁぁ!?嘘だろぉ!?』
《まぢだよぉ♪》
『バッカ!遅刻してんのに音符マーク付けてんぢゃねぇ!』
《良いぢゃねぇか♪》
『バカ!良くねぇよ』
《あっゴメン、キャッチ入った。また、掛け直す》
プップープープープー…
無機質な機械音が耳元で鳴り響いた。
『んだよ!糞っ垂れ』
文句を垂れながら急いで制服を着る。
