pipipipipipipi
『ん…?んー…っ』
軽快な携帯の目覚ましで目が覚めた。
『眠い…』
眠りから目覚めたものの、未だ目を開けられないでいる。
そんな望夢に追い打ちをかけるかのように、また、携帯が鳴った。
『もう、何なんだよ!!』
煩い音を消そうと、ボタンを押した。
音が無くなり、ようやく2度寝が出来ると思っていた。
しかし…………
《もっしもぉし?起きてますかぁ?…………あれぇ??おーーーい》
携帯からイラつく声が聞こえてきた。
目覚ましだと思っていた音は、着信音だったのだ。
それも、朝から最も一番会いたくも声も聞きたくもないあの男。
お騒がせ男こと佐野友哉。
このまま、何事もなかったように電話を切ろうと思った。
だが、佐野の一言で飛び起きた。
《お前、もう遅刻だぜ!?》
