ぎゅっ‥



[て、る?‥ゃだっ離してよ!]



[離したくない。]



あたしの腰にまわされて
る腕の力が、ぐっと強くなる。


ふわっと香るのは
あの時もつけていた香水だ。



[おいで。]



輝に腕をひかれて

連れてこられたのは薄暗い
路地裏。


掴まれた腕が痛い‥。