「洗濯」 「食器洗い」 「片付け」 これが先生の家でのあたしの役目。 「ケンカをしない」 「泣くのを我慢しない」 「お風呂あがりに現れない」 これが先生とあたしの約束。 [うっわぁ!美胡が授業出る とか奇跡じゃんっ] ミルクティー色の髪を くるくるに巻いた真姫(マキ)が あたしの肩をバシバシ 叩きながらそう言った。 真姫は、学校のなかで あたしの唯一の友達だ。