[先生 彼女でもいるんですか?] [あー‥‥] 先生 どう答えるんだろう? [いないよ。] ドクン、ドクン。 心臓が変な速さで脈をうつ。 あぁ、胸イタイ。 イタイよ先生。 [じゃあっ僕でいいじゃな‥] キーンコーンカーンコーン 男子生徒の言葉を遮るように 保健室にチャイムが鳴りひびく。 「また来ますからっ」と まだ諦めきれないらしい男子生徒は そう言いながら 保健室を出ていった。