牛乳と猫スーツ。




「(そうだ!菫さんが始まる前に『君がこの言葉を叫ぶと、助けが来るはずだ。』って言っていたな。恥ずかしいが、今こそ叫ぶ時だ!)」




直樹は意を決して、大きく息を吸う。







「好きだぁぁぁぁぁぁ〜〜!!!」




いきなり思いっきり叫んだので、忍はビクッと驚く。





直樹の叫びはグラウンドを駆け抜けて校舎へ響く。




パリィィィィンとガラスが割れる音が三カ所から聞こえる。






「今、直樹くんに呼ばれたぁ〜!!」




生徒会室の窓をぶち破り、走ってきたのは彩華。





「確かに今、直樹が結婚しようって言ったぁ〜!!」




内容を飛躍させて、職員室の窓をぶち破ってきたのは遥。






「実の妹がいいんだって、お兄ちゃんが私を選んだぁ〜!!」




勝手に別の意味に解釈して、寮の部屋の窓をぶち破った美樹。




3人がオリンピック選手顔負けの速さで走ってくる。






「忍。あの3人は飛び入り参加だから。」




「わかった…………。」




忍が3人を見ている間に、直樹はダッシュでその場から逃げる。





「なんではるっちが来てるの!?」