ピンポンパンポーン!
『次は我が委員会の副長、大原悠斗くん。彼は昨日、参考書を買うと言い、商店街の本屋へ行きました。そこで『効率のよい鍛え方』と言う本を読破していました。』
「ん?別に恥ずかしくねぇけど?」
『読破した後、成人コーナーでいかがわしい本を真剣な表情で選び、買ったのは『巨乳特集。やっぱり胸は大きくなくちゃね!』というタイトルの本を購入しました。』
「ふはははは!甘いぜ、零。今さら俺がエロ本ごときで恐れはしねぇ!!」
『それでは後はお願いします。』
ピンポンパーン。
忍が紙を悠斗の胸に貼り付ける。
「なんだ?」
悠斗が紙を見てみる。〔ご自由にどうぞ。〕と書かれていた。
「おい、忍。どういう意味―――――ハッ!?」
悠斗がゆっくりと振り返る。ドス黒いオーラを身にまとった真里香が立っていた。
「買うなって、言ったよね?」
ボキッと指の骨を鳴らす。
「いや、真里香さん?違うんだ!これは罠だ!!」
「一回死んだら治るかしら?」
ギロッと睨みつける真里香。
「いやぁぁぁぁ〜!!」
別の惨劇が起こった。
「悠斗…遺品整理くらいはしてやるからな。」
グッと涙をこらえる直樹。
「私も手伝おうか………?」
後ろから忍の声が聞こえ、ビクッと震える直樹。
「(どうする?完全にチェックメイトだ…。)」
額から汗が流れ落ちる。
