「それじゃ、今の無名県には北と南と西と東がいるわけだね。姉貴、東の鬼のことは知ってるの?」
「少しな。まあ、あいつは気にしなくていい。そういうことだから、補佐委員会は生徒会が手が回らない時の代わりと考えてくれ。」
「了解!みんなもいいよね?」
他の4人が頷いた。
………………。
…………。
……。
生徒会室から出て、2人はグラウンドに行くために階段を下りていた。
「次はどこ行くんだ?」
「阿部直樹に会ってもらう。」
「さっきも名前出てたな。強いのか?」
「私の弟子だ。なかなかいいセンスをしているし、まだまだ伸びる。」
嬉しそうに話す蓮。
【グラウンド】
「「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁ〜〜!!!」」」」」
直樹、悠斗、真里香、拓也、希美が全力で走っていた。
「何やってんだ?アレ。」
「デスごっこ。」
腕組みをしながら蓮が言った。
「は?」
「捕まったら最後。自分の恥ずかしいことをバラされる。」
「なんだそれ?つ〜か、鬼はどこだよ?」
「どうやら今日の鬼は最強らしいな。」
蓮がグラウンドの端を指を差す。そこには小さい人影があったが、すぐに消える。
