牛乳と猫スーツ。




「西の獅子?姉さまが北の狼、遥さんのお姉さんが南の吸血鬼とは聞いていましたけど…。北と南しかないと思ってました。」




「エリーゼもユウカと同じダヨ。もしかして東もあるノ?」





「いい機会だ、話しておくべきだと思うが。」




沙織の言葉に蓮は頷く。






3年前、無名県に日本を除く全国の連合部隊が進行。数は約40万、それは4つに分け東西南北に10万の軍隊が攻め込む。




それに対し、日本政府は津波警報を出し、一般人を本土へ避難させる。主力部隊を中心に配置し、4人の少年少女を東西南北へ偵察へ向かわさせる。






すぐに戻ると思われたが、連合部隊が予想より早く進行してきた。4人は戦死するかと思われた。しかし結果は反対、いや反対以上の功績だった。



東の1人は敵部隊を壊滅寸前まで追い込み撃退。西の1人は敵部隊に大打撃を与え撃退。南の1人は敵部隊に恐怖を与えて撃退。北の1人は10万の部隊を全滅させた。これにより4人は『東の鬼』『西の獅子』『南の吸血鬼』『北の狼』と呼ばれた。





4人の名字に神がついており、4人の総称を四神とした。








「これが呼び名だ。私としては名前が逆に覚えてもらえなくて困っているんだがな。」




チラッと沙羅を見る。沙羅は申し訳なさそうに頭をかきながらうつむく。