「「「「「あ。」」」」」
5人は一瞬でゲーム機やティーセット、机に広がるお菓子などを片付けて、自分達の席に座る。
「お待ちしていました。」
指を組み合わせて、真剣な顔して言う彩華。他の4人も同じような顔をしていた。
「紹介する。今日から龍堂に入った1年の織原沙羅だ。」
「よろしくお願いします。」
沙羅は頭を下げる。彩華達もよろしくと言って、会釈する。
「彼女は裏の事情を知っている。実力も折り紙付きだ。」
「姉貴が言うならすごいってわかるけど…。その子をどうするの?」
「ああ、直樹の役職である生徒会特別補佐を委員会にし、『補佐委員会』とする。沙羅にはそこに入ってもらう。」
腕組みをしながら蓮が話す。
「補佐委員会…。蓮、それはどういう活動をする?」
「生徒会の代わりと考えていい。」
「なるほど、そういうことか。」
沙織は理解して、目を閉じて頷く。
「どういうこと?」
彩華は首を傾げる。
「つまり、もう1つの生徒会。直樹を筆頭に、実力のある者達で構成する……。だが蓮、それを提案するということは、近いうちに無名県の情勢が変わるということか?」
「さすがだな、沙織。イギリスで虎閃学園と戦闘になった。そして虎閃の会長は『西の獅子』だ。」
「「ッ!?」」
その言葉を聞いて、沙織と遥が驚く。
