牛乳と猫スーツ。




「良かったね。」




駆け寄ってきた燐の頭を撫でる蓮。





………………。



………。



…。






「はい、ここまで。相変わらず、教えたことをスポンジみたいに吸収していくわね…。」




木刀を肩に乗せながら円が言う。







「わ〜い!パパに褒められた!」




飛び跳ねながら喜んで、ベンチに座る蓮の元へ走る。







「ママ!ちゅ〜して、ちゅ〜!」





「はいはい。」




燐の前髪を左手で上げ、おでこに軽くキスをする。燐が頑張ったときや良いことしたときなどに蓮がするご褒美のような物である。






「ママ、大好き…。」




ギュッと蓮に抱きつく。




「私もだ、燐。」




燐を抱きしめる。






ドスッ。




下を見ると、心臓の位置に日本刀が突き刺さっていた。





「そんなママ…嫌い。」




虎閃の制服を着た燐が日本刀を持っていた。




…………………。





…………。





……。







「ハッ!?」




体を起こして見渡すと燐や円はおらず、豪華な部屋が目に入る。