「む、娘!?蓮、お前に子供がいたのか?いや、お前と年はそう離れてはいない…。どういうことだ!?」





アルフォードが蓮に駆け寄る。








「ちょっと複雑でね。2年前から行方不明になっていた、私の娘、神崎燐(りん)だ。」





「ママ。私、ママに会いたかったよ。」






「勝手に出て行ってよく言う。挙げ句の果てには力を悪用するバカに成り下がって。私はお前を止めるために捜していた。」






「私を止める?そんな簡単じゃないこと、ママが一番わかってるでしょ?だって私、ママと『パパ』の娘だもん。」




歯を見せながら笑うと同時に、肌が見えている部分や、顔には目尻に異常なまでに太い血管が浮き上がる。






「あれは蓮の力…。」





「離れろ、じいさん!!」



アルフォードを突き飛ばし、回避行動を取ろうとするが間に合わなかった。







「いくよ、ママ。」





燐は真下に入り込んで、蓮を蹴り上げる。超高速で蹴り上げていき、砦の一番上まで蹴り上げると、360度全方位から攻撃を行う。







「ぐっ!?」






「神狼瞬葬牙撃。」




トドメに踵落としを腹に打ち込み、蓮は地面に激突する。