砦の中にある会議室に虎閃学園の生徒がいた。





「まだ終わないのか。」




テーブルに足を乗せた、短髪で眼鏡をかけた男子生徒が言う。その隣で傘が絵を書いていた。





「私が行った方がいい?」



テーブルで横になりながら、男子生徒の足を枕にしている白銀の髪の女の子が言った。






「お前が出る必要はないだろう?お前が必要なのは、龍堂、セントリー、鳳凰を潰すときだけだ。」




「それ以外で私は必要ないの?」




男子生徒の足を指で円を描くように触る。






「フッ。お前は特別だ、俺の隣にいればいい。」




「でも、私の邪魔したら殺すよ。」





「恐ろしいな、さすがは『あの2人』の―――」




ドォォォォォン!!





轟音と共に砦が揺れる。






「ふむ。どうやら苦戦してるようだ、少し見てくる。暇なら来ていいぞ。」





男子生徒が立ち上がり、傘の頭を撫でてから部屋を出て行く。



………………。



………。



…。





翼、冷子、沙羅の3人が倒れていた。





「バカな…3人がかりで勝てないなんて…。」



力が入らず翼は立ち上がれない。