蓮はすぐに鎖から抜け出すが、冷子はそのまま壁にぶつかる。






「沙羅ぁぁぁ!!テメェ、何しやがる!」





「アヒャヒャヒャ!敵の近くにいるから悪いんだよ。てか、まだ死んでなかったのかよ〜。」





「死んでたまるかバァ〜カ!」




鎖を振り払って、沙羅の隣まで歩いて行く。







「なんで私、こんなイノシシ野郎と一緒なわけ?マジめんどう見きれないんですけど〜。」





長い袖をヒラヒラさせながら沙羅が言う。





「会長に言えばいいだろ!それで怒られてお仕置きされたらいいんだバカ!!」




「んだとコラ!?」




冷子と沙羅が睨み合う。






「止めろ、バカ共。」





上から2人と同じようなシャツにチェックのズボンをはいた男が降りてくる。







「あ?翼(つばさ)かよ。何しに来やがった?」




冷子が睨みながら言う。





「敵の排除もできない雌豚共の加勢にきてやったんだ。ありがたく思え。」





「何様だコラ?このホモ野郎。」




「汚らわしい女が口を開くな。会長の命令じゃなければ誰が来るものか。」






両手にグローブを付けて、指の骨を鳴らす。






「さっさと終わらせて帰るぞ。会長が怒る前にな。」




その言葉を聞いて、冷子と沙羅は真剣な顔をして、蓮を見る。




………………。




………。




…。