「チッ。あのアマを殺せるなら、何でもいい。」



日本刀を抜き、下段に構える。






「そうそう。素直でなくちゃ〜。それじゃ、いくよ!!」




沙羅が両袖から先端に六角柱の形をした重りのついた鎖を蓮へ向かって飛ばす。蓮は少し体を反らしてかわす。鎖は砦の壁に突き刺さって止まり、冷子が鎖の上を走ってくる。






「死ねぇぇぇぇ〜!!」




蓮を斬るが、その瞬間に蓮の体が霧を斬ったように歪む。






「遅い。」




蓮は冷子の真下に入っていた。






「させるかよ!」




沙羅が右腕を引っ張ると、突き刺さっていた鎖が抜け落ちて、冷子の体に巻きついて、離脱させる。







「(あの鎖使い…なかなかやる。)」




蓮は距離を縮めようと、2人へ向かって走る。






「はっ!先に私を潰そうって?クククッ…。おもしろいじゃん!」




沙羅は鎖を袖の中に戻して、もう一度蓮へ飛ばす。蓮は銀狼で鎖を弾き落とす。






「私がいることを忘れんじゃねぇ〜よ!!」




近づいた蓮に冷子が襲いかかる。






「キャハハハハ!邪魔だぁ〜!!」




沙羅は袖からもう一本の鎖を出して、冷子ごと蓮を薙ぎ払う。