「あの制服…確か虎閃学園の。」
「神崎様。助けていただきありがとうございます。」
先ほど助けた政府軍の生き残りが話しかけてきた。
「すまない、もう少し早ければ皆を死なせずにすんだのに…。」
「いえ、あなたに頼りっきりではいけませんから。それよりあの2人、あなたのことを捜していたみたいですが…。」
「ああ。」
蓮は2人が去った方を見る。
「(繋がったな。あのバカがイギリスにいたことと、虎閃学園が反乱軍側についていることが…。)」
蓮はケータイを開き、誰かに電話した。
………………………。
……………。
……。
【ヴィストレア邸】
「旦那様、お食事はいかがいたしましょう?」
ユリアが窓から空を眺めるアルフォードに尋ねる。
「私の分だけでかまわんよ、蓮は今日は帰らんそうだ。それより何かわかったか?」
「白銀の髪の少女ですが、日本のデータベースにハッキングしたところ、その情報が全て最高ランク、SSS(スリーエス)のセキュリティーで守られていました。力及ばず侵入に失敗、逆探知を防ぐのに精一杯でした。」
ユリアが深々と頭を下げる。
「蓮の情報でさえSランクだというのに、さらに上とは…。本当に何者だ?」
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