「(何かあったのかな?)」



今までと違うところを考える。そして、ある答えにたどり着く。






「蓮さんがいない…。」




蓮は修学旅行に行っている。そして蓮が先の戦いで保健室で授業や生活していたとき、彩華はずっと寝るときは蓮の隣にいた。直樹はただの看病だと思っていた。






「1年のときは優華さん、そして今は蓮さんと俺。誰かがいないとダメなのかもしれない…。」




1年も共に学園生活してきた彩華。彼女のことを、直樹は理解しているつもりだった。だが違った、まだ彩華のことを知らない。





「力だけじゃ、守れない…物も……ある…。」




いつの間にかのどの渇きも忘れ、まぶたが重くなり、直樹はそのまま目を閉じた。





………………………。




……………。




……。





2日目は依頼が多数入り、遊ぶ暇もなく1日が終わり、3年生が帰ってきた。






【屋上】




月曜日、3年生は休みだが1年と2年は普通に授業があった。




そして放課後の屋上に、蓮と直樹がいた。





「人依存症?」




眉をひそめながら直樹は呟く。





「ああ、あの子…彩華は人依存症だ。普通に過ごしているように見えるが、近しい誰かがいないとダメなんだ。なんとか克服させようと、1人で部活の手伝いをさせてはいたんだが……私が思っていた以上に難しくてな。」