「少年。目線を下げてみろ。」
アダムの言ったように、直樹は目線を下げる。そこには体にタオルを巻いた彩華と遥が、お湯に浸かるように座り、直樹を見上げていた。
「ああ…。こっちのパターンか。」
直樹は冷静だった。なぜなら腰にタオルを巻いているからだ。
「それ。」
アダムが直樹のタオルを剥ぎ取った。
「へ?」
直樹は理解できなかった。
「キャッ!?」
両手で顔を隠しながら、指の間から見る優華。
「ほう、ほう。」
腕組みしながら、何度も頷く沙織。
「ご立派ネ!」
親指を立てるエリーゼ。
「……………。」
無言で見つめる遥。
「あわわわわ…。」
顔を赤くしながら、しっかり見ている彩華。
「いやぁぁぁぁ〜!?」
慌てて手で隠して、直樹は風呂から逃げ出した。
「それ。」
アダムは彩華と遥のタオルを剥ぎ取った。
「ほへ?」
「は?」
何が起きたかわからない2人。
「ふむ。両者引き分け!」
アダムが公平なジャッジを下す。
「何すんのよ…このエロペンギン!!」
遥が思いっきりアダムを蹴り飛ばした。
…………………。
…………。
……。
