「ああ見えて、恥ずかしがり屋で責任感が強く、嫁に行くまで純潔を守るタイプなんだ。」





「まあ、わかる気がするが……というか、兄妹の契り交わしておきながら触ろうとするんじゃねぇ〜よ。」





「あはっはっは!若気の至りだ。」




腰に手を当てながら笑うアダム。






「師匠、次はどうする?」



沙織が近づいてきて尋ねる。





「そうだな…。風邪を引いてはいけないし、温泉に行こう。」





「温泉なんてあるのか?」



「この前、沙織と一緒に見つけたんだ。たまっている疲れも取れるぞ。」




…………………。



…………。



……。






数分くらい歩いていると、大きさは学園の教室2つ分。そして柵で囲われ、真ん中で男湯と女湯に別れている露天風呂があった。





「それじゃ、また後で。」



直樹は彩華達に手を振り、男湯へ入ろうとして止まる。






「おいコラ。」




直樹は女湯に入ろうとしたアダムの頭を鷲掴み、自分の顔の前に持ってくる。




「なに自然に女湯に入ろうとしてるんだ。」