牛乳と猫スーツ。



「そろそろ終わりにしよう1年。」




ものすごい速さで悠斗に近づき、今まで脚技しか使わなかった彼女が初めて拳を振りかぶった。悠斗は動けなかった。






拳が悠斗に当たる直前に、次狼の左手が止めた。





「危ないだろ、夏希。」




「待っていたぞ、次狼!さあ、始めようじゃないか!どちらが最強かを。」




小森さんが数メートル後ろに下がる。






「前から言ってるだろう、俺は戦いたくない。女を殴るなんて事はできないって。」





「え?女なの…?」と悠斗が驚いていたがスルーすることにした。





「安心しろ、今のオレは漢だ。だから戦え!!」



そう言って小森さんが拳と蹴りを組み合わせた技を繰り出す。それを全てかわす次狼さん。






「お前と戦ったあの日から、いつもお前のことだけを考えていた。なにをするときにでも頭からお前が離れない。心が締めつけられて、授業やバイトが手に着かない。お前と戦っている今、オレの心は熱く燃え、体は震えている。それは今まで戦ったヤツには感じなかった。そして、その感情を理解した。『恐怖』だった!!」