「いや〜暇だしね〜!」
あははと笑う彩華。
「暇なの!?仕事ないの?書類整理は!?依頼は!?」
「ないよ〜。いやいや〜我が生徒会には逸材が多いですからね!」
まるで自分の手柄のように目下成長中の胸を張る彩華。
「それより早く決めましょ、時間がもったいないわ。」
「そうだね、はるっち。それじゃ、何か案がある人〜?」
腰に手を当てながら、みんなの顔を見回す。
「そうですネ〜。最近は色々やりましたカラ、新しいことしたいヨ。」
「ふむ。ならサバイバルをするっていうのはどうだ?」
腕組みをしながら座っていた沙織が言う。
「「「「「サバイバル!?」」」」」
…………………。
…………。
……。
【魔の森】
沙織を先頭に森を歩いて行く。
「そういや出会ったときから気になってたんだけど、沙織は初めからサバイバルになれてたのか?」
「いや、なれてはいないよ直樹。私も初めはどうしていいかわからなかった。師匠に会うまでは。」
「師匠?」
首を傾げる直樹。
「ああ、実は今日は私のテントに来てもらってるんだ。」
そんな話をしているうちに、沙織のテントがある湖が見えてくる。
「紹介しよう。私にサバイバルの極意を教えてくれた師匠だ。」
テントの入り口を開く。
