「前に胸触っちゃいましたけど…。」
「問題あるのか?」
そのとき、直樹はようやく気づいた。蓮に羞恥心が無いことに。
「あ……あ…。」
直樹の顔は焼けた鉄のように赤くなっていた。
「お前の裸を見たり、私の胸を触ったくらいで、私達の関係がどうにかなるわけでもないだろう?気にするな。」
蓮は植えた花の周りに肥料を撒く。
その後も、直樹は顔を赤くしながら作業した。
…………………。
…………。
…。
【生徒会室】
「それでは、楽しく始めましょ〜!!」
彩華がタンバリンを鳴らしながら椅子の上に立つ。
「で?記念すべき今日は何するのよ?」
ダルそうに遥が尋ねる。
「よくぞ聞いてくれましたね、はるっち!」
「は…はるっち!?私を一時期流行った、ところかまわずう○ちする小型携帯ゲーム機の名前みたいに呼ばないでよ!!」
彩華を指差しながら怒る遥。
「なんと今日は、新生徒会が本格に活動するということで、第1回『みんなでお花見しましょ!』を開催しま〜す!!」
企画名を毛筆で書いた縦長の日本紙を広げる。
「お花見って時期じゃないでしょ…。桜も落ちたのに、何を楽しみにするのよ。大体、考えがガキっぽいのよ。」
呆れながら遥が言う。