「無駄じゃ。我らを殺しても、すぐに変わりが入る。トカゲの尻尾のようにな。」
「どうでもいいわ。邪魔をして、妹を傷つけたあんた達を許さない。」
「哀れな…。些細なことじゃ―――」
そして部屋が真っ赤に染まった。老人達が動かなくなったと同時に研究所が大きく揺れる。
「死んだら自爆装置が発動、ありきたりね。」
円は部屋を出た。
…………………。
…………。
……。
天井や床が壊れていく中、傷ついた蓮が倒れていた。
「直樹達は無事か?」
『こちらクロ。神崎彩華、神谷遥は無事です、マスター。』
『こちらシロ。阿部直樹は無事です、マスター。』
「私にかまわず、龍堂へ戻れ…。」
インカムから了解と聞こえ、蓮は目を閉じる。
天井の一部が落ち、動かなくなったロボットを押し潰す。下の階から上がってきた円が蓮を見つける。
「そんなとこで寝たら風邪引くわよ?」
「…………。」
「襲っちゃうわよ♪」
「…………。」
「皆さ〜ん!蓮は中学校3年の時に―――」
「止めろバカ…。」
小さな声で蓮が言った。
「いつまでも寝たフリしてるからでしょ?」
円が蓮の隣に座る。
