牛乳と猫スーツ。




「死んでもらいますよ。阿部直樹!!」




ロボットが拳が直樹に迫る。直樹はとっさに目を閉じた。





ガンッ!!




直樹がゆっくりと目を開ける。






そこには腰に銀狼を携え、ロボットの拳を左足で止めながら、ベルトを締め直している女の姿の蓮がいた。





「会長?」




直樹を困惑した。目の前にいるのは蓮だが、腕や目尻、肌が見える所は血管が浮かび上がっている。それは異常な程太い血管だった。





「貴様…力を!?」




蓮の姿に小林が驚く。





「直樹、私のバイクの近くに移動しろ。」




ネクタイを外し、ポニーテールにする。直樹は頷いて、バイクの横に移動した。






「死ぬ気ですか?こちらとしては好都合ですが。」




「命に代えても守ると決めた…。」




「なら死になさい!」




逆の拳で蓮を殴る。しかし蓮はいなかった。





真下にいた蓮がロボットを蹴り上げる。幻狼流牙撃よりも高速に動き、強力な蹴りで天井近くまで上げる。




「神狼瞬葬牙撃(じんろうしゅんそうがげき)。」





力を込めた左足をロボットに叩き込む。神すら葬る狼の牙、それが神狼瞬葬牙撃。




ロボットは地面に叩きつけられ、反動で少し浮き上がる。






「まだ終わりじゃない!」



ブレザーから出した幾つものワイヤーをロボットに巻き付ける。そして思いっきり投げ飛ばし、壁にぶつける。