「この私に傷を…。クソガキが!!こいつらを殺せ!!!」
小林がさっきまでの冷静な顔から、怒りに満ちた顔になる。
「なかなかいい蹴りだった。だが、この程度じゃ俺には勝て―――」
「あんた、おしゃべりだな。」
俺の後ろへ一瞬で移動する直樹。そしてヘルメット後ろ側に右手を当てる。
「狼波滅砕掌。」
一気に手を押し出す。強い衝撃を受けて、男が吹き飛ぶび、壁に激突する。
「ガキが!」
すぐに男が直樹に向かって突進する。大きく振りかぶった右手を直樹に叩きつけるが、直樹の体が霧を払ったかのように歪む。
「遅いよ。」
男の下に潜り込み、蹴り上げる。天井近くまで蹴り上げて、手で男の足を、足で手を拘束する。
「幻狼流牙・葬月落とし(そうげつおとし)!!」
そのまま地面へ落下する。
「ぐっ……。」
男は、ふらつきながらも立ち上がる。直樹は対戦車ライフルを向けた。
「バカが…俺に銃は利か…ない…。」
「そうだな。」
引き金を引き、全弾を頭に当てる。