「戦争よ。もう戦いは始まってるの。別に持っているだけでもいいわ、直樹は人を撃てないでしょ?」
「誰かを殺すために強くなったわけじゃないから…。」
「でも相手は撃ってくるわ。現に私達を撃ってきたでしょ?誰かを守るためには誰かを殺す必要もあるの。」
次々に使える銃を装備していく遥。
「殺られる前に殺る。戦争は、ただそれだけよ。」
「俺は…。」
「だから撃たなくていい。あなたは私が守るから。」
………………。
………。
…。
2人は廊下を歩き続ると、広い場所へ出た。
「止まって。」
遥の指示に従い止まる直樹。遥は武器庫から持ってきた照明弾を上に向けて撃つ。ドンという音と共に明るくなる。
「何だこれ…ロボット?」
直樹達の前にはゴリラのような形のロボットがあった。整備中なのか、ロボットには拘束具が付いており、周りには整備するために人が歩けるような足場がある。
「最新型ね…いつの間に運び込んだのかしら?」
遥がもう一度照明弾を撃とうとした時、部屋に電気がつき、明るくなる。
