「ウソでしょ…?」
「さあ、我が前にひれ伏すか?それとも、この氷龍の牙の餌食となるか?」
麗花から優しいさが消える。その姿は1人の王と言うべき、圧倒的なオーラが出ている。
『グオオオオオオオッ!!』とまるで生きているかのように口を開き、雄叫びを上げる氷龍が、主の横で獲物を睨みつける。。
「お姉様……ごめんなさい。」
ハルバートを落とす。
「私の負け…。」
「氷龍迅牙、力を封印します。」
氷龍の体にヒビが入っていく。竜巻も弱くなり、氷の鎧も剥がれていく。
太陽が姿を現すと同時に、氷龍が崩れ落ち、竜巻も消える。
外にいた刹那が双子に駆け寄る。双子は元の小さい姿に戻っていた。
「刹那、ごめんなさい…。魔里達…負け、ちゃった…。」
「いいのよ、あなた達はよくやったわ。」
2人の頭を撫でてあげる。
「お嬢様、お見事で―――っ!?」
麗花が後ろへ倒れかけたのを、総一郎が受け止める。その体は冷たかった。
