それは技ではない。ただ振り抜いただけ。しかし、振り抜いた瞬間に強力な衝撃波が発生して散弾を弾き飛ばす。





「その首もらうわ!!」




鎌状態のハルバートを持ち、突進してくる魔里。






「氷龍迅牙(ひょうりゅうじんが)。」




麗花が武器の名を呼ぶと、青龍円月刀が冷気を纏(まと)い、刃に薄い氷がはっていく。そして空に黒い雲が覆っていく。






「え?なに?」




「なんなの?。」




魔里と魔由は急に雲が出てきたことに驚く。







「力を解放しなさい。」




麗花と双子を囲むように冷気を帯びた白い竜巻が発生する。





「魔里……。」




大剣銃を落とし、自分の体を抱きしめながら、魔由が膝をつく。






「魔由!?どうし――――うっ!??」




魔里にも何が起きたかわからなかった。ただ、ハルバートが手から地面に落ちたとき、パキンと音がした。草が凍っているのだ。そして自分の体が動かなくなる。






「今はマイナス41℃よ。日本で観測された最低気温と同じ温度。さあ、あなた達は一体何度まで耐えられるかしら?」




「何を考えて…いるの?あ…あなたも…ただじゃすまな―――ッ!?」