「くっ…。」




双子の波状攻撃を防ぎきり、麗花は少し距離を取る。





「(そろそろ部隊が合流する頃だけど、こちらが少し時間がかかりすぎている…。何かあってからじゃ遅いのに!)」




奥歯を噛み締めながら心の中で叫ぶ。






「お姉ちゃん、本当に強いね。」





「魔由達とこんなに遊べる人、外じゃ初めて。」



嬉しそうに2人は言う。





「お姉さんは、早く向こうの友達のところへ行かなきゃいけないの。だからもうお家に帰ってくれないかな?」




「向こうの?」




「友達のところ?」




2人は首を傾げながらお互いを見る。




「「じゃあ連れて行ってあげる!」」




「え?」




まさかそんな言葉が返ってくるとは思わなかった麗花は目を丸くした。





「「今すぐ殺して、一緒に天国へ連れて行ってあげる!」」




「あはは…。子供に何を期待していたのかしら私…。」




溜め息混じりに言う。




「「見せてあげる。私達の本気を…。」」




「(本気?能力のこと?でも刹那は引き離してる。どうやっ―――ッ!?)」



麗花は考え、そして気づいた。






「そんな…まさか、あなた達……。」




思いもしなかったことにブルッと体が振るえる。




「気づいた?やっぱりすごいね、お姉ちゃん。」



「そう。魔由達はお互いが『適合者』なの。」




2人は武器で舌に軽い傷をつける。