「なら2人同時に首を飛ばしてあげるわ。」




心の中では動揺しつつも、麗花は焦りを見せずに円月刀を構える。





「行くわよ、魔由。」




「行こう、魔里。」




2人は口付けし、武器を構えた。




………………………。





……………。





……。





【南北境界線】




鳳凰学園の前衛部隊が走ってくる。





「全部隊、守りに徹しろ!誰一人死ぬことは許さん!『全員で卒業する』この約束を破るんじゃないぞ!!」




『おおおおおお〜!!』



次狼の言葉に全員が叫ぶ。全員で卒業、これが蓮達が交わした約束である。






「全員構え!」




次狼が率いる銃に特化した部隊が前に出て、銃を構える。





「撃てぇ〜!!」




数十人による一斉射撃。発砲音が響き渡った。






【鳳凰学園本陣】




戦場になっている川の反対側は高台になっており、そこに本陣がある。






「前線が押されてるな。」



豹雅が見下ろしながら言った。






「いいのよ、前衛は戦うためだけに政府が入学させたヤツらだし、初めから切り落とすつもりだしね。策のために頑張ってもらいましょ。」




興味がないというような表情で、組み立て式のテーブルに寝転がる円が言う。






「どうでもいいが、パンツ見えてるぞ。」




「好きなだけ見れば?日頃のお礼に安くしとくわよ。」