「私とも遊んでね!」
武器を振り下ろし、麗花を止める。
その武器の形状はハルバートに近いが、全体の長さは約2メートル。先端には長さ50センチくらいの剣がついており、斧の部分は全体の半分あり、直角三角形のように下にいくほど細く鋭くなっている。
「魔由、やっちゃえ〜!」
「しまった!?」
魔里に気を取られて、麗花は反応が遅れた。
「死んじゃえ。」
魔由がトリガーに指をかけ、狙いを定めてトリガーを引く。
「させん!」
総一郎が発射と同時に魔由の手を蹴り上げる。砲弾はまた空で爆発した。その間に、部隊は境界線へ向かった。
「逃げちゃった〜。」
「ごめんなさい…。」
魔由がうつむき、今にも泣きそうになる。
「いいのよ、目標は麗花を足止めすることだから。」
刹那が魔由の頭を撫でる。
「ありがとう、総一郎。今日はあなたが迎えで助かったわ。」
「まさかお迎えに来たと同時に開戦するとは思いませんでした。しかし今、龍堂には蓮殿も沙織殿もおりません。大将と軍師がいなくては、いくら強い菫殿達でも危険です。ましてや敵は、あの円殿。」