「いいかげん倒れてよ!兄貴のコピー!!」
弾を装填して撃つ。
弾が当たり数メートル吹き飛ぶが、すぐに立ち上がり走ってくる。
「おりゃ〜!!」
数10回くらい繰り返す。
「ウソ、弾切れ!?」
彩華がポケットをすべて確認するが弾は無かった。
「危険な方から排除します。」
猫スーツが彩華に飛びかかる。
そのとき、直樹は猫スーツの腹部が黒くなっていることに気づく。
「そこか!!」
直樹は狙いを定めて撃つ。
銃弾は、弾殻で傷つき熱で黒く焦げた繊維を貫通する。
衝撃で吹き飛び、ゆっくりと立ち上がる。
「戦…闘モード…のデータ…破損。特…繊維の修復…不可…。」
壊れた所に数発撃ち込む。
バタンと猫スーツが倒れる。
「危なかった〜。大丈夫?彩華さん。」
「うん、大丈夫〜。ありがと直樹くん。」
「それじゃ、早く出よう。」
彩華の手を引いて走り、その場を後にする。
「捕…獲モ……ドに移…行。コンセ…ントによ…る電…力補給に切…り替え…ま…す…。」
腰の辺りからコンセントを出して、壁にある差し込み口に入れる。
「目…標を…追跡…しま…す。」
猫スーツが、ゆっくりと歩き出す。
………………………。
………………。
………。
「やっと出口だ…。」
