彼女は成瀬誠司の妻である。性格は夫と逆でドS。養護教諭の藤原かなめと並び立つ、女王様である。23歳で、高校生の時、誠司が担任で教師を目指す。そして支えてくれた誠司と結婚したわけである。




京香は元々ドSではなかった。典型的なツンデレだったが、誠司に振り向いてもらいたくてドSの道を歩んでいった。これは龍堂学園機密事項第147に属する資料である。







「よし、それじゃあ自己紹介でもしてもらうか。右から言っていけ。」




パイプ椅子を持ってきて、座る京香。




順当に自己紹介が終わっていき、文香の番になる。






「…黒木文香です。兄の勧めで入学しました。よろしくお願いします。」



ペコッと頭を下げる。






「ほぅ…お前が黒木拓也の妹か。あいつは頭の切れる、誇ってもいい兄だ。兄を見習い、頑張ってみせろ。」





「…は、はい!」




兄を褒められ、文香は力強く返事をした。




そして順番が流れ、美樹の番になる。






「阿部美樹。」





名前を言いながら立ち上がる。可愛らしい小動物のような美樹に、クラスの男子達は獣のように目をギラつかせながら見ていた。







「私は…。」




男子達は美少女の美樹に息を荒くしていた。気が弱そうだなとか、強引にいけばイケるんじゃね?などと考えていた。しかし、それが間違いだと気づくのはすぐ後である。





「お兄ちゃん以外に興味はありません!!」